この話をすると、友達には夢を見過ぎだって笑われるけど……私は本気でそう思ってる。

そして、今日は待ちに待った入学式。

ついに出会えるんだ——私の、運命の人に。



部屋割りの表を見て、自分の寮部屋に向かう。

もう相手の人はついてるかな……。

この扉の向こうに運命の王子様がいるかと思うと、緊張で心臓が壊れちゃいそう。

「し、失礼します!」

ノックをして、ゆっくりと扉を開けた。

キョロキョロと部屋の中を見渡して探していると、上の階から足音が聞こえた。

見上げた先にいたのは——綺麗な顔をした男の子。