【完】溺愛×運命論

「約束します!ありがとうございます……!」

よかった……私も、これでひとまず学園にはいられる。

もし汐くんが転校するなんて言い出して、路頭に迷ったらどうしようかと思った……。

七海学園は、偏差値が高い高校としても有名だ。

だから、もしパートナーが見つからなかったら、私も普通科に転入して、また勉強を頑張って大学に進学しよう。

「なんで感謝してんの、おかしいだろ……」

え……?

変なものを見るような目で私を見ている汐くん。

「普通怒るとこだろ。元はと言えば、学園の制度も知らなかった俺がどう考えたって悪い」

勝手に怖い人だと思っていたけど……そんなふうに思ってくれていたんだ。