“ひとりじゃ行けないよね……?”
しっかりクエスチョンマーク付きで問われてるのに、「はい」以外の返事を許さない、底しれぬ圧力を感じる。
やっぱり只者じゃない。
雪くんと同じ“王様”……。
───さっきの空き教室で、本領くんとの件について言及されなかったのは
きっと、中城くんが雪くんに報告しなかったからだ。
次はないですよ、という意味で忠告しに来てくれたんだと思う。
あれが中城くんなりの優しさだったんだと思う。
「付き添ってあげる」
無視して、背を向ければいいだけ。
でもできない……。
本能が言ってるんだもん……逆らうのは絶対 “凶” だって。
「俺の厚意を無下にする気……?」
今朝の光景と、怖いくらいきれいに重なった。
わざと重ねてるんだ、この人。わたしになぞらせて、主従を再び成立させようとしてる。
会話の流れも、実は初めからぜんぶ計算されてたのかも……って、気づいたときには。
わたしはすでに───鳥籠の中にいた。



