本領くんの指先が口元に添えられる。
今度こそ、唇が丁寧に重なった。
「ん……っ」
よく知った温度に安心する。
熱と同時に広がっていくのは、ちょっと気だるげな甘い刺激。
媚薬みたいにすぐに思考を鈍らせて、本領くんのことしか考えられなくさせる、わるい刺激。
「1回だけ」って自分から言った手前、唇が少し離れるたびにびくびくしたけど、本領くんはそこまで意地悪じゃなかった。
「あみちゃん、キスしながらでいーから、手こっち寄こして」
「……ぅ?」
大きな手のひらが、わたしの指先を探し当ててぎゅっと握る。
頭の中がじん……と痺れた。
「キスでいっぱいいっぱいなのに、ちゃあんと握り返してくれるのほんとに可愛い。いい子だね」
「んぅ…」
うう……ぅ、手繋いでキスするの気持ちいいよ……。
「はは、涙目になっちゃったね。こうしながらキスするの好き?」
「……ん、すき……」



