ふたりの目が同時にわたしを捉えて。


それから、


パン、と……無言のハイタッチ。



「雪くん、本領くん……!?」


やっぱり幻覚かもしれない。


ここ、学校から離れてるのに。

ふたりには嘘の予定を伝えてたのに。

ていうか何より……

このふたりが、一緒にいるわけない、のに……。



ハイタッチまでしてる、ありえない……。


車を出れば、運転してた人も、一緒に乗ってた人も力なく横たわっていた。



「なんで、ふたりいるの……?」


あまりにも信じられなくて、目をぱちぱちさせる。

ようやく出た声は、自分でも笑っちゃうくらい間抜けだった。