通話を切ったあと、天沢に向き直る。
「天沢、スピーカーにしてたからお前にも聞こえてたろ」
「ああ……南地区のN第二倉庫だな。りょーかい。今からSolの連中も向かわせる。依頼人の目星はついてる。ふざけやがって……」
「すごい殺気……さっきとは全然違うね。そっちがホンモノ?」
するとすかさず、見慣れた笑顔が現れた。
「えっ、なんのこと〜?」
「……」
「なあんてね。本領相手にかわいこぶったところで何の得にもならないからな。……早く行くぞ。車呼ぶよか、バイクが早いだろ」
ポケットからキーを取り出す天沢。
頷いて、あとに続いた。