階段を駆け下りながら、もしかしたら心当たりのあるかもしれない人物に電話をかける。
相手は───兄貴の巴は、4コール目で電話にでた。
「おにーちゃん急ぎ! うちの組織への依頼で、今日の16時に俺の学校裏の公園に車を向かわせたやつがあるどうか、調べて……!」
『面倒くせぇなちょっと待て。えーと? 今日の依頼で16時………』
キーボードを叩く音がもどかしい。
『あー……その依頼たしかにウチが受けてるな。かなりの太客だせ? なんせあの天沢グループとも取引のある会社の令嬢で……』
「っ、そいつだ! 配車の車種と年式、行き先ぜんぶ教えてよ!」
『ええと……シルビア──S15、スペックR、200x年、行き先は南地区のN第2倉庫……って、お前まさか、依頼めちゃくちゃにする気じゃねーだろうな!!』
『ん……ごめんね、もう遅いよ。聞いちゃったんだから』



