今の「へ?」は、しつけ直すと言われたことに対してじゃない。
“しつける”は、まあなんていうか、雪くんの口癖みたいなものだし。
それよりも……もしかして
「今朝わたしが返信できなかったことに、怒ってる……?」
「は……、ほかに何があるんだよ心配しただろ! 朝から連絡とれない学校にもいない、どっかで倒れてるかもとか誘拐されたのかもとか! 頭ん中そればっかだったよ……っ」
ぎゅううう……とびっくりするくらい強く抱きしめられて、窒息するかと思った。
“どっかで倒れてるかも”はあながち間違いじゃない、当たっててすごい……!
「っ、ごめ、んね……、心配してくれてありがとう雪くん」
「……おれからの連絡はすぐ返して。電話は3コール以内に出て」
「うん。今度から急いでても雪くんからの連絡を第一優先にするね」
「次、不安にさせたら許さない……」
「うん」
「ほんとにすき、杏実が世界で1番だいじ……」
わたしの胸元に顔をうずめて。
震える声は泣いてるみたい。



