初めはゆっくり歩いてたけど、空き教室が近づくにつれて早足になる。
1ヶ月以上話してなかった。
まりやちゃんは、わたしに嫌われたと思ってる。
まずは謝って誤解を解かなきゃ……!
謝って済む問題じゃないけど、まりやちゃんなら絶対話を聞いてくれる。
それから、きちんと謝ったあとは───
息を弾ませながら空き教室の前にたどり着いた。
中からは灯りが漏れている。
まりやちゃん、もう来てくれてたんだ!
「ごめん、まりやちゃんっ! お待たせ……────」
ガラッと勢い良く扉を開いた先。
待っていた人物を見て、はっと息を呑む。
え………?
にわかには信じられなくて、何度もまばたきをした。
慌てすぎてわたしが教室を間違ったのかと思ったけど、違う。