「でもまりやムカつくでしょ、加藤杏実のこと」
「そりゃあ傷ついたよ、毎日毎日夜泣いたし……! でも杏実は、理由もなくいきなり人を無視したりする子じゃないもん」
目頭が熱くなる予兆もなく、ぽろりと涙がこぼれた。
「じゃあなに、どんな理由があるっていうの?」
「わかんない。ただ単に私が杏実に嫌われるようなことしちゃったのかもしれないし」
「そんなわけないじゃん。あいつクラスメイト全員に冷たい態度とってんだよ」
「それでも私はまだ杏実のことが好きだからいーんだってば。絶対、杏実に手ださないで」
まりやちゃん、ばかじゃないの……。
そんなこと言ったら、まりやちゃんまで悪く言われちゃうのに。
わたしだって、まりやちゃんのこと好きなのに……
大好きなのに……っ。
聞いてられなくてその場を離れた。



