でも、早く離れなきゃ……心臓がなんか、限界なんだもん。
ベッドにいたときもそうだったけど、この車の中の酸素濃度も異常に低い気がする。
本領くんといるときはいつもこう。
相手が王様だから?
恐れ多いからこうなっちゃうの?
でも王様なのは雪くんも一緒。
どうやったら治るんだろう……。
本領くんの腕の中でぐるぐる思考を巡らせる。
スマホが鳴ったのは、ちょうどその時だった。
──ヴーッ ヴーッという着信音に、わたしはたぶん、世界中の誰よりも敏感になってる。
3コール以内から、2コール以内に約束が変わったのも忘れてない。
考えるより先に体が動いて、スマホを掴んでいた。



