孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている


慌てて距離を取ろうとしたら、どうしてか引き寄せられた。



「ほんとに断崖絶壁か病院の廃墟に連れて行かれると思った?」

「う……だって、本領くんから見たらわたしは敵だからありえるかもって」

「それで本気にして泣いちゃうの、ほんとに可愛いね。しかも、犯人かもしれない相手に怖いって抱きついちゃうのもおかしくて可愛い」


また、だ。

わたしの背中手を回して、反対の手でわたしの頭をよしよしする。

完全に子ども扱い……。



「やめて、馬鹿にされても嬉しくないんだけど」

「馬鹿にしてるわけじゃないよ。いじめがいがあって楽しいなーって思ってるだけ」

「っな、それもっとだめだよ」


やっぱりこの人、噂通りの悪魔かもしれない!

胸板を押し返そうとしてもビクともしなかった。



「もう怖くないから離して……っ」

「先に抱きついてきたのはかとーあみちゃんだよ」


それを言われるとなにも返せなくなる。