孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている


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次に目が覚めたとき、わたしはまた別の場所にいた。


Lunaの部屋よりも暗くて、なんにも見えない。

どういう空間なのか想像もできなかった。



本領くん……どこ?

もしかして夢、だった?


だとしたら、どこからどこまでが夢?



やだ、怖い……っ。



「本領くん……っ」


じわりと涙が滲んで、無意識にその名前が出た。



「───っ、杏実ちゃん?」


暗がりから応える声。

かすかに見えた影に、思わず抱きついてしまう。



「よかった、本領くんいた……」

「うん、大丈夫。ちゃんといる。ごめんね、暗くて怖かったね」


よしよしって撫でてくれる。
まるで子ども扱いなのに嬉しかった。



「ここ、さっきの部屋と違う……」

「うん部屋じゃない。車の中」

「車……?」


なんで?

一瞬にして嫌な考えがよぎった。


さっきまで同じ時間を共有してたとはいえ、本領くんからすれば、わたしはあくまで敵の女。


もしかして……


「拉致されてる?」