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「……ちゃん」


真っ暗闇から呼ばれてる気がした。

まだ眠たいから無視しようとしたら、



「かとーあみちゃん」


さっきよりもはっきり聞こえて。

優しい力で意識がだんだん引き上げられていく。


この声……本領くん……?

どうして本領くんが……?


ていうかわたし、今、どこにいるんだっけ……。



──『かとーあみちゃんって、ほんと……倒れるの倒れるの大好きだよね』


とあるシーンがフラッシュバックされて、ハッとした。


そうだ情報室に行こうと教室を出たら、本領くんが扉のとこに立ってて……。

それから……それから?



「かとーあみちゃん、起きれる?」

「──っ……!」


勢いよく目が覚めた。

カッ! って見開いた先には、……見たことない景色。