孤高の極悪総長さまは、彼女を愛しすぎている



「杏実、次移動教室だよ〜」


ぼんやりしてたら、いつの間にか1限目が終わってて、
教科書を持ったまりやちゃんの隣には、当然のように佐々木くんがいた。



「あ……っと、わたし自販機で飲み物買っていくから、ふたりは先に行ってて!」

「そう? わかった、じゃあ先に席とっとくね」

「ごめんね、お願い!」



まりやちゃんたちが教室を出ていったのを確認して、わたしも急いで準備をする。


まずいかも……寒気がひどくなってきた。

ぞくぞく、ぞくぞく、背筋がいやな感じ。


なんかあったかいもの飲んだらちょっとは楽になるかも。

そう思って、カバンから財布を探すけど……。


「うっ、あれ? ない……」


そういえば、昨日遊びに使ったバッグに入れっぱなしだった……!

どうしよう。
ホットのカンカン、授業中のカイロ代わりにもなるかなって思ったのに……。