星の降る夜、音のない世界で、君の声を

「その……聞こえないと思ってなかったから、無視されたのかと思って。あと綺麗な顔してるからって偉そうにって……()な感じで言い返しちゃって……」

話してるうちに、どんどん俯いた私をみて瞬が、困ったように笑った。

「あ、やっぱ無視してたか」

「え?」

「あのさ、俺もだよ。あみさん見て」

「あみでいいよ。瞬?でいい?」

話を、途中で遮って申し訳なかったが、同年代の男の子に、「さん」付けで呼ばれて、なんだか気恥ずかしかった。

「うん、いいよ。でさ、俺、あみ見た時、正直苦手なタイプだな、って思ったんだ。なんか見た目派手だし、爪ピンクだし。俺の周りの女子と似てたから。俺の見た目だけ見てさ、カッコいいだの、付き合ってくれだの言うだけ言ってさ。……俺のことなんて何もしらないくせにさ。
 耳のことわかると、途端に可哀想みたいな顔して……ムカついてた。だから、どうせ俺とは合わない奴だって、見た目で勝手に判断した。見た目で判断されるの()なくせにさ……()な感じだったよな?」

思わず、こくんと頷いた私をみて、瞬が、本当ごめん、と肩をすくめた。

「お互い見た目で判断してた訳だ」

瞬が笑ったのを見て、私もつられて笑った。