総司がナイフとフォークを置き、真っ直ぐ見つめられる。その頰は赤く染まっているものの、心春の心は何も動かなかった。
「僕たち同い年で、もう結婚する間柄ですし、その……敬語、やめませんか?」
総司の手と肩は微かに震えていた。心春はそれをぼんやりと見た後、シーザーサラダにフォークを刺す。総司の顔を見ることがどこか辛く、俯いていく。ムカムカとする気持ちが心にある中、ゆっくりと口を開く。
「好きにしてください。敬語で話したくなければ、別に敬語で話しかけてこなくて結構ですし、私のことを好きに呼んでくださって構いませんので。ですが、私はこのまま敬語で話します」
「そっか……」
総司の声は寂しさを堪えているような声だった。政略結婚だというのに、ここまで演じることができるのかと心春が感心した時、コンコンと窓ガラスをノックする音が耳に聞こえる。
「偶然通り掛かったら二人がいたもんでな」
「今日は打ち合わせ、一緒に行けなくてごめんなさいね」
窓ガラスをノックしたのは父と母だった。二人はファミレスの中に入ってきて話しかけ、総司が「お声がけしていただき、ありがとうございます」と言う。
「僕たち同い年で、もう結婚する間柄ですし、その……敬語、やめませんか?」
総司の手と肩は微かに震えていた。心春はそれをぼんやりと見た後、シーザーサラダにフォークを刺す。総司の顔を見ることがどこか辛く、俯いていく。ムカムカとする気持ちが心にある中、ゆっくりと口を開く。
「好きにしてください。敬語で話したくなければ、別に敬語で話しかけてこなくて結構ですし、私のことを好きに呼んでくださって構いませんので。ですが、私はこのまま敬語で話します」
「そっか……」
総司の声は寂しさを堪えているような声だった。政略結婚だというのに、ここまで演じることができるのかと心春が感心した時、コンコンと窓ガラスをノックする音が耳に聞こえる。
「偶然通り掛かったら二人がいたもんでな」
「今日は打ち合わせ、一緒に行けなくてごめんなさいね」
窓ガラスをノックしたのは父と母だった。二人はファミレスの中に入ってきて話しかけ、総司が「お声がけしていただき、ありがとうございます」と言う。


