この嘘に、ピリオドを

数日後、心春はキャリーケースを持ち、父と母と共に総司が暮らしているマンションへと連れて行かれた。

目の前に現れたのは、十三階建てのまだ新しくできたマンションだった。両親は綺麗なマンションを見て「立派だな」と話しているものの、心春は俯いたまま歩いていく。

「わざわざ来ていただいて、ありがとうございます」

父がマンションのドアのベルを鳴らすと、すぐに笑顔で総司が出迎えてくれる。父がその言葉に「いやいや。これから心春が住まわせてもらうんだからな」と嬉しそうに返していた。その隣で、心春はキャリーケースの取っ手を強く握り締めていた。

(勝手に決めたくせに……)

苛立ちと悲しみが込み上げる中、心春と両親は部屋の中へと案内される。2LDKの広々とした部屋は、シンプルな紺色の家具で統一されていた。

「それにしても、立派な部屋ね。収納も多いし二人で暮らしていけるわね」

母がリビングを見渡し、言う。総司はニコニコと笑っていたのだが、その頰は赤く染まっていた。そんな総司に母は声をかける。

「そうだ、総司くん。これ」