この嘘に、ピリオドを

次々に自分の意思とは無関係に勝手に決められていくことに、心春はその場で叫んでしまいそうになった。今すぐにでもこの体の中で動いている心臓が止まってほしいと思ってしまう。

(ジョンさん……ジョンさん……)

彼の笑顔が頭に浮かび、心春の瞳から涙が零れ落ちた。



家に帰るとすぐ、父のスマホに電話がかかってきた。心春は自室でボウッとしていたのだが、声のトーンで父が喜んでいることだけはわかる。

「心春、総司くんがお前と結婚したいそうだ!同棲もしたいと言ってくれたから、早く荷物をまとめなさい」

父がノックもせずにドアを開けて言う。その顔は喜びに満ちており、興奮しているようだった。心春が何も答えずにそのまま座っていると、父の隣に母が並ぶ。

「早く支度をなさい!」

「……はい」

母に怒鳴られ、渋々心春は立ち上がって荷物をまとめ始めた。とは言っても、荷物はそれほど多くはない。

二週間ほどで心春はアメリカに帰国する予定だった。そのため、荷物の大半は海の向こうに置いて来てしまったのだ。