午後の授業が終わる、ぼぉーっとしてたらあっという間だった。
お昼のお菓子いっぱい食べちゃったから超眠かった。
でも気分はすこぶる良くてホームルームが終わってあとは帰るだけなのになんだかそわそわしてた。
「咲希、今日は光介くん待ってるの?」
「うん、待ってようかなって思う」
「そっか!」
いつもはお昼休みに会いに行ってる咲希が今日は行ってなかったからどうしたのかなって思ってたけど帰りは一緒なんだ、じゃあよかった。大丈夫そうかもしれない。
「じゃあ、私は帰るからばいばいっ」
手を振って教室を出た。
今日は特にすることもないし、そのまま帰ろうかな。早く帰ってテレビでも見て明日の話題に備えようかな。
なんて思いながら、廊下を歩いていると遠くに小鳩の姿があった。
きっと小鳩は今から部活に向かうところ。
「小鳩ー!お疲れ様~!!」
チョコ研にお邪魔するつもりはなかったけど、ばいばいのあいさつでもしようかと駆け寄った。
「………。」
案の定無視だったけど。
未だ心を開いてはくれてないみたいだ。
「今から部活でしょ?今日は何するの?」
「あなたに関係ないです」
「ないけど、コミュニケーションで聞いただけだよ」
そしてかなり手厳しい。
「あ、小鳩ってお菓子は好きなの?甘いものは嫌いなんでしょ、例えばスナック系とかはどうなの?」
「…それ答えなきゃいけませんか?」
「いや、うん…参考に?」
今日の小鳩はいつもとちょっと違う気がした。
いつもツンケンはしてるんだけど、なんか…真っ直ぐ前を向いてちっともブレない姿勢と視線からいつもより圧倒されるような感覚に陥った。
何かあったのかな…?
「せっかくだからね、明日は小鳩の好きなお菓子も持って行こうかなって思って!」
「別に必要ないです、そんなの」
「そう?あったら嬉しいかなって思ったんだけど…」
まだ一度もこっちも見てくれない。
いつもなら睨まれてるだけだけど、こっちを見てくれるんだけどな。
「あーゆうの楽しくない?みんなでワイワイしてるのって、だから小鳩もっ」
「もういい加減にしてくださいっ!!!」
ガンッ とカミナリでも落ちたのかと思った。
廊下中に響き渡った初めて聞いた、小鳩の叫び。
「迷惑なんですよ!毎日毎日何なんですか!そこまでしてチョコレートが欲しいですか!?じゃあ作りますよ!作ったらもう付きまとうのやめてもらえますかっ!!」
「…っ」
吐き出すように怒号を飛ばして、ハァハァと大きく呼吸をしていた。
「…もうやめてください。もう金輪際関わらないでもらえますか、僕はあなたと関わりたくないんで」
それでもこっちを見てはくれなかった。
ただ俯いて、顔は見せてくれなかった。
「小鳩…、私っ」
小鳩が右手で顔を覆った。
震えてた、微かに。
次の瞬間、ふらっと小鳩の髪が揺れた。
その揺れは不自然で何が起きたのかよくわからなかった。
「小鳩?」
スッと私の視界から小鳩の姿が消えた。
バターンッ、と大きな音を立てながら前に倒れ込んだ。
「小鳩っ!!??」
お昼のお菓子いっぱい食べちゃったから超眠かった。
でも気分はすこぶる良くてホームルームが終わってあとは帰るだけなのになんだかそわそわしてた。
「咲希、今日は光介くん待ってるの?」
「うん、待ってようかなって思う」
「そっか!」
いつもはお昼休みに会いに行ってる咲希が今日は行ってなかったからどうしたのかなって思ってたけど帰りは一緒なんだ、じゃあよかった。大丈夫そうかもしれない。
「じゃあ、私は帰るからばいばいっ」
手を振って教室を出た。
今日は特にすることもないし、そのまま帰ろうかな。早く帰ってテレビでも見て明日の話題に備えようかな。
なんて思いながら、廊下を歩いていると遠くに小鳩の姿があった。
きっと小鳩は今から部活に向かうところ。
「小鳩ー!お疲れ様~!!」
チョコ研にお邪魔するつもりはなかったけど、ばいばいのあいさつでもしようかと駆け寄った。
「………。」
案の定無視だったけど。
未だ心を開いてはくれてないみたいだ。
「今から部活でしょ?今日は何するの?」
「あなたに関係ないです」
「ないけど、コミュニケーションで聞いただけだよ」
そしてかなり手厳しい。
「あ、小鳩ってお菓子は好きなの?甘いものは嫌いなんでしょ、例えばスナック系とかはどうなの?」
「…それ答えなきゃいけませんか?」
「いや、うん…参考に?」
今日の小鳩はいつもとちょっと違う気がした。
いつもツンケンはしてるんだけど、なんか…真っ直ぐ前を向いてちっともブレない姿勢と視線からいつもより圧倒されるような感覚に陥った。
何かあったのかな…?
「せっかくだからね、明日は小鳩の好きなお菓子も持って行こうかなって思って!」
「別に必要ないです、そんなの」
「そう?あったら嬉しいかなって思ったんだけど…」
まだ一度もこっちも見てくれない。
いつもなら睨まれてるだけだけど、こっちを見てくれるんだけどな。
「あーゆうの楽しくない?みんなでワイワイしてるのって、だから小鳩もっ」
「もういい加減にしてくださいっ!!!」
ガンッ とカミナリでも落ちたのかと思った。
廊下中に響き渡った初めて聞いた、小鳩の叫び。
「迷惑なんですよ!毎日毎日何なんですか!そこまでしてチョコレートが欲しいですか!?じゃあ作りますよ!作ったらもう付きまとうのやめてもらえますかっ!!」
「…っ」
吐き出すように怒号を飛ばして、ハァハァと大きく呼吸をしていた。
「…もうやめてください。もう金輪際関わらないでもらえますか、僕はあなたと関わりたくないんで」
それでもこっちを見てはくれなかった。
ただ俯いて、顔は見せてくれなかった。
「小鳩…、私っ」
小鳩が右手で顔を覆った。
震えてた、微かに。
次の瞬間、ふらっと小鳩の髪が揺れた。
その揺れは不自然で何が起きたのかよくわからなかった。
「小鳩?」
スッと私の視界から小鳩の姿が消えた。
バターンッ、と大きな音を立てながら前に倒れ込んだ。
「小鳩っ!!??」



