探偵少女

 その言葉に、全員が雪兎を見る。


 そんな反応をされるとは思っていなかったようで、雪兎は逆に驚いている。


「どうしてですか?」


 晴真の質問に、雪兎は目を泳がせる。


 友奈はまさかと、思い浮かぶ。


「えっと……ちぃちゃんが……」


 雪兎はスマホの画面を見せる。


 知由から『奴はストーカー被害に遭っているかもしれない』とメッセージが届いている。


 それを見て、友奈と夢里は納得した。


 もともとなかった信頼をさらに失ってしまったような空気になり、雪兎は苦笑する。


 しかし、晴真だけがその空気感を理解できていない。


「どうして……」
「僕もそこまではわからないので、本人に聞いてみましょう」


 雪兎は厨房に行き、知由を連れてくる。


 どこに隠していたのか、黒いパーカーをセーラー服の上に羽織っている。


「……なに」


 明らかに不機嫌そうな表情で、全員が質問することを躊躇う。


「ちぃちゃん、なんで朝原さんがストーカー被害に遭ってるって思ったの?」


 唯一、雪兎だけが物怖じせずに言った。


「ストーカーって単語に過剰に反応したから」


 誰もが拍子抜けした。


 それは言われなくともわかるほど、目が語っている。