「美優にはすごく感謝しているの!その後は瑠菜とは出会っていないし、犯人が逃走したとか言う話も聞いていない。私はやっと平穏を取り戻せたのも、美優のおかげ」

「麗奈……辛かったな、俺がその場にいたら何か変わってたかもしれない。悪かったな。今度は俺がちゃんと麗奈のこと守るから。何があっても麗奈のこと、守るし、助けるから!」

そう言って、まことくんは私を抱きしめて、頭も撫でてくれた

勇気を振り絞って話してよかった

今、心のうちはスッキリしている

斎藤くんから聞いた話も衝撃的で耳を塞ぎたくなるような内容だったけど、私の話もトラウマになるほど

「まことくん、ありがとう」

私はまことくんに頭を撫でられながら、腕の中で泣いてしまった




その後どれくらいの時間がたった頃だろ?

気がついたら、外は夕焼け空に包まれていた

「まことくん、ありがとう!もう大丈夫だよ」

「そうか、まぁ、無理するなよ」

私にその言葉は充分過ぎるほどだった