再会した幼なじみは私だけを溺愛する


アジとか、サメとかマグロとか色んな魚がスイスイ泳いでて気持ちよさそうと思ったのは内緒だ

あんなにスイスイ泳げたら、敵からも素早く逃げられそうなのに

「アジだ!すごい」

「あ、奥の方にサメが」

サメは今にも私たちの方に向かってきそうな勢いで泳いでいる

「わー、サメだー」

と、隣で5歳くらいの子どもがはしゃいでる

可愛いー。

いつかこのままずっとこの幸せが続けばあんなふうに子どもと笑い合える日が来るのだろうか

そんな遠い未来のことを水族館で考えていた

次に行ったのは、イルカがいる水槽

「可愛い〜」

「おぉー、頭下げた?すげー、可愛い」

「えっ、見てなかった」

隣にいる子どもに目を向けていたらいつの間にか目の前からイルカがいなくなっていた