朝、まことくんの家から一緒に登校してる

手は繋いだまま、手首にはお揃いのブレスレットが陽に当たってキラキラと輝いてる

なんか今までとは違う景色が見える

「なぁ、麗奈…」

「んー?」

「……。」

「なによ!」

呼んだと思ったら急に黙るなんて、初めてのことだから少し不安が募る

「なんでもねぇ。呼んだだけ」

「何よそれ〜!」

まことくんは私の手を繋いだまま、前後にプラプラしてる

まことくんの右手にはブレスレット

私は左利きだから、右手にブレスレット

いつもみたいに学校の門前に美優がいた

美優の近くまで行くと、私たちに気がついたのか。ぱっと顔を上げた

「あ、キラキラとフィルターがついてるんですけど?」

『そうか?』

「うん…あ、そうだ。まことくん来るまで待ってたんだった。ちょっと早く来て?悠介くんがやばい」

これはただ事じゃない気がする