東京から田舎に戻って、収穫と出荷に追われる変わらない日々を過ごす。

2人でデートしたのは夢だったんじゃ無いかって思うくらい。

でもあの後、帰って一日経った頃、大きな荷物が私宛に届いた。

宛先を見ると翔さんからで急いで部屋に持って行って開けてみる。

中には等身大のキングペンギンのぬいぐるみと、綺麗だなって、足を止めて見ていたスノーボールが入っていた。

えっ!待って⁉︎どう言う事?
翔さんあの後買いに行ってくれたの⁉︎
急いでスマホでメールを送る。

『あの時、果穂が欲しそうに見てたから、こっそり電話して買ったんだ。』

私がお土産を見てる時確かに電話していた。
あの時、買ってたの⁉︎
見られていた恥ずかしさと、分かってくれた嬉しさでその日の夜つい電話をしてしまった。

たわいも無い電話のやり取りが離れている距離を埋めるようで、とても大切に思える。

プレゼントのお礼の代わりに、手作り惣菜を送る事にした。
翔さんが何よりも嬉しそうだったから、それだけで嬉しくなった。

それから直ぐに、翔さんにはハンバーグやぶりの照り焼き、きんぴらごぼう、煮豆などを真空パックで冷凍にして送った。

次の日すぐに食べたらしくて、美味しかったと連絡をくれた。
もったいないから、毎日ちょっとずつ食べると言って喜んでくれた。

こんな事しか出来ないけど少しでも役に立てたらいいなと思う。