俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する

(果穂side)

夜中パッと目が覚めて辺りを見渡す。

えっ、ここは何処?
見慣れない部屋、見慣れないベッド……

昨日はどうやって寝たんだっけ?ボーっとする頭で考える…

背中側から規則正しい寝息が聞こえて、
ハッとする。
あっ、そうだ翔さんの部屋……

昨夜のいろいろを思い出し赤面して身悶える。
あーーそうだ、そのまま寝ちゃったんだ私。

頭がはっきりし出すと。

お腹に回された温かい温もり…。
恐る恐る振り返ると、思ったより近い距離で翔さんに抱きしめられていた。
思わずびっくりして飛び退く。
ベッドが大きくて落ちなくて済んだけど…

身体のあちこちに鈍い痛みが…夢では無い事を物語っていた。

どうしよう…
恥ずかしくて顔を合わせられない。
両手で顔を覆いしばらく動けない。

…そう言えば私…パジャマ着た覚えがない。

いろいろ覚醒してくると下着をつけてない事に気付く。

パッと立ち上がって床に足をつけるが、力無く座り込んでしまう。

翔さんが着せてくれたの⁉︎
まったく覚えてない…

しばらく、脳内パニック状態。

とりあえずシャワーを浴びなくちゃ…ヨロヨロと立ち上がり洗面所に向かう。

熱いシャワーを浴びながら、ふと鏡を見ると身体のあらゆる場所に赤い跡…

これってキスマーク⁉︎

やだ、こんな所にも…恥ずかしい。
お風呂場でも座り込んで身悶えてしまう。