「私が……欲しいかどうかです……。」
声が震えて小さくなってしまう。

翔は果穂の小さな声を聞き逃さなかった。

咄嗟に横抱きに抱き上げ早急に寝室に運ばれる。気づけばベッドの上で組み敷かれていた。

「か、翔さん…ちょっと、待ってシャワーとか…。」

「ダメ、果穂の気持ちが変わるといけないから、逃せない。」
そう言うとキスの嵐が降り注ぐ。

果穂は息をする間も与えられず、どうしようもなく呼吸が乱れ、抑えられない声が漏れてしまう。

恥ずかしくて顔を両手で隠すと、その度外され指と指を絡まれシーツに縫い止められる。

「…翔さん……。」
潤んだ果穂の瞳に写る自分を見て、まるで猛獣の様だなと翔は頭の隅で思い苦笑いする。

「果穂、愛してる…。」

果穂は、名前を呼ばれる度に声が上がり、
吐息が漏れる。

自分で自分がコントロール出来ない。

甘く降り注ぐ、唇に舌に、優しく触れる指先に翻弄されてなすがまま。

甘く溶かされ繋がった瞬間、何かが弾けて一瞬我を無くす。