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そういえばあの子猫は今どうしてるかな?


ふとそう思ったのはテレビ番組の中に子猫の姿が写ったからだった。


観光地をレポートするアナウンサーの後ろに写った真っ白な子猫は、地元のお店の人から魚を食べさせてもらっていた。


海の近い観光地では新鮮なお魚にいつでもありつけそうだ。


だけど学校付近に住み着いているあの子猫はどうだろう?


餌をくれる人は今日はいるんだろうか?


気になりだすと止まらない、


私は冷蔵庫の中を確認してミルクを取り出すと、それを大きめの布バックに入れて外へ出た。


今日はいい天気で少し暑いくらいだ。


あの子猫が熱さでバテていなければいいけれど。


そう案じながら電車に乗って学校までの道のりを急ぐ。