死体写真

裕之も私と同じように文章を汲み取るために眉間に深いシワを寄せている。


「悪魔を呼び出して呪いを打ち消してもらうとか?」


加菜子が言ったが、それには返事をしなかった。


呪いがあるなら悪魔だって存在するかもしれないが、それはあまりにも荒唐無稽すぎる。


悪魔召喚なんて、私達にできるとも思えない。


せっかく見つけたヒントだと思ったけれど、表現があやふやすぎて理解できない。


「ここに『人間にできることじゃない』って書いてあるよな。ってことは、メールを送り返すときになにかをするってことじゃないか?」


「そうかもしれないけど、結局なにをすればいいかわからないし、人間にできないことってなんだろう」


調べれば調べるほどにわからなくなる。


捜査が暗礁に乗り上げようとした、そのときだった。


加菜子のスマホがカバンの中で震え始めた。


今は図書館にいるからマナーモードしているので、ブーッブーッと低い音だけが聞こえてくる。


「なんか、嫌な音だね」


加菜子がつぶやく。


今まではどうってことのなかったスマホのバイブ音が、呪いメールを知ったときから気になる存在になっている。


「大丈夫だよ加菜子」


加菜子の肩を叩き、加菜子がカバンに手をのばす。


「嘘、なんで」


スマホ画面を見た瞬間加菜子が青ざめた。