「すごく仲が良かったのに、会長にあのメールが届いてさ、結局回避もできなくて」


女子生徒がそこまで言ったとき、飯田先輩がゴールを決めた。


ゴールネットが大きく揺れて歓声が沸き上がる。


「やったぁ!!」


女子生徒が立ち上がり、その場で飛び跳ねて大きな拍手を贈り始める。


だけど私達はそれ所じゃなかった。


生徒会長に届いたメール。


回避できなかった。


それって、もしかして。


「生徒会長さん、その後どうなったの?」


騒ぐ彼女の腕を掴んで無理やり質問する。


彼女は邪魔をされたことで少し眉間にシワを寄せたが、「なに言ってんの?」と低い声を出した。


「あんたたち、本当にこの学校の生徒? 会長は死んだじゃない。だから一旦学級閉鎖されたんだよ」