「もちろんだよ。クリちゃんの家を知りたいんだよね?」
桜ちゃんに教えてもらった住所を頼りに歩いて行くと、20分ほどで目的の家を発見できた。
大きな一軒家で、庭には芝生が植えられていて隅々まで手入れされている。
立派な門の外側から覗き見てみると、大型犬が一匹庭に放し飼いされていた。
しっかりしつけがされているようで、私達を見ても少し吠える様子はなかった。
石で掘られた表札の名字は栗原と書かれているし、ここで間違いないみたいだ。
ただ、豪邸を目の前にして少しだけひるんでしまった。
「どうするの?」
加菜子が和の服をひっぱって訊ねる。
「ここまで来て引き返すわけにはいかねぇだろ」
そう答える和も緊張を隠せない様子でさっきから無意味に当たりを見回している。
こんな家の前で高校生3人が集まっていると余計に目立ってしまう。
私は勇気を出して玄関チャイムを鳴らした。
するとすぐにスピーカーから女性の声が聞こえてきた。
「クリちゃんの友達です」
と、加菜子の柔らかい声で答えると、玄関から50代くらいの女性が出てきてくれた。
細身だけれど丸顔で、50代にしては随分と若く見える。
桜ちゃんに教えてもらった住所を頼りに歩いて行くと、20分ほどで目的の家を発見できた。
大きな一軒家で、庭には芝生が植えられていて隅々まで手入れされている。
立派な門の外側から覗き見てみると、大型犬が一匹庭に放し飼いされていた。
しっかりしつけがされているようで、私達を見ても少し吠える様子はなかった。
石で掘られた表札の名字は栗原と書かれているし、ここで間違いないみたいだ。
ただ、豪邸を目の前にして少しだけひるんでしまった。
「どうするの?」
加菜子が和の服をひっぱって訊ねる。
「ここまで来て引き返すわけにはいかねぇだろ」
そう答える和も緊張を隠せない様子でさっきから無意味に当たりを見回している。
こんな家の前で高校生3人が集まっていると余計に目立ってしまう。
私は勇気を出して玄関チャイムを鳴らした。
するとすぐにスピーカーから女性の声が聞こえてきた。
「クリちゃんの友達です」
と、加菜子の柔らかい声で答えると、玄関から50代くらいの女性が出てきてくれた。
細身だけれど丸顔で、50代にしては随分と若く見える。



