「ちゃんと、入り口から入らなくてもいいの?」
後ろについてきていた加菜子が不安そうに声をあげる。
本来なら来客用の窓口へ向かい、受付で名前を記入しないといけない。
けれどそうなると、ここへ来た理由も聞かれることになるのだ。
和は少しでもやっかいなことを飛ばして校内へ入ろうとしているようだ。
「少しくらいなら大丈夫だろ」
加菜子の方を見ずに答え、熱心に下駄箱の名前を確認している。
「ねぇ、さっきから何してるの?」
「クリちゃんの名前が残ってないか探してんだよ」
そう言われて近くの下駄箱を確認すると2年1組と書かれている。
聞いていなかったけれど、クリちゃんは私達と同い年だったようだ。
「1組なの?」
「わからねぇ」
どうやら虱潰しに探しているだけみたいだ。
私とは2組、加菜子は3組の下駄箱を調べることになった。
どの学年も3組まであるようだけれど、2年生だけを調べるのは簡単だった。
「クリちゃんらしき名字はなかったけど、ここだけ空いてたよ」
3組を調べていた加菜子がそう声をかけてきた。
確認してみると、一箇所だけ不自然に空になっている。
後ろについてきていた加菜子が不安そうに声をあげる。
本来なら来客用の窓口へ向かい、受付で名前を記入しないといけない。
けれどそうなると、ここへ来た理由も聞かれることになるのだ。
和は少しでもやっかいなことを飛ばして校内へ入ろうとしているようだ。
「少しくらいなら大丈夫だろ」
加菜子の方を見ずに答え、熱心に下駄箱の名前を確認している。
「ねぇ、さっきから何してるの?」
「クリちゃんの名前が残ってないか探してんだよ」
そう言われて近くの下駄箱を確認すると2年1組と書かれている。
聞いていなかったけれど、クリちゃんは私達と同い年だったようだ。
「1組なの?」
「わからねぇ」
どうやら虱潰しに探しているだけみたいだ。
私とは2組、加菜子は3組の下駄箱を調べることになった。
どの学年も3組まであるようだけれど、2年生だけを調べるのは簡単だった。
「クリちゃんらしき名字はなかったけど、ここだけ空いてたよ」
3組を調べていた加菜子がそう声をかけてきた。
確認してみると、一箇所だけ不自然に空になっている。



