3人でバスに乗って隣町に到着したとき、時刻は3時を過ぎていた。


もう少しで学校が終わり、部活動が開始される時間帯だ。


「部活が始まってからのほうが学校に入りやすい」


という和の意見を尊重して、私達はバス停近くのファミレスで時間をつぶすことになった。


「ねぇ、さっきから店員さんがこっち見てない?」


ドリンクバーでいれてきたオレンジジュースに口もつけず、加菜子が耳打ちしてくる。


レジカアウンターへ視線を向けると、オレンジ色のエプロンをつけた女性店員がこちらから視線を外すところだった。


制服姿のまま来てしまったのが悪かったのかも知れない。


「もう3時過ぎてるし、堂々としてりゃ大丈夫だ」


和はこういうことに慣れている様子で、ストローを使わずにコーラーをがぶ飲みした。


ここに来る前の間に和には今までの自分たちの考えを伝えていた。


裕之のように一笑して終わるかと思ったが、アコの自殺に納得できていない和は協力的な態度を見せてくれた。


「和はメールのことどう思う?」


少し落ち着いてきたところで、話題をふる。


「正直わからねぇ。呪いのメールなんてよく聞く怖い話だし、それが実在するなんて」