死体写真

「和に?」


「うん。アコと一番仲が良かったでしょ。交友関係がわかるかも」


加菜子の言葉に私は「そうかもしれないね」と答える。


正直、今和に話を聞くこともためらわれる。


どれだけ傷ついて消沈しているか考えると、さすがに声をかけづらい。


迷っている間に加菜子がスマホを取り出して和に連絡を取り始めた。


返事があるだろうか?


期待せずに待っていると、20分ほどしてから加菜子のスマホが震えた。


《和:話ってなに?》


いつもの和らしくない短い文章にチクリと胸が痛む。


《加菜子:今学校にいるの?》


《和:いや、家にいる》


とても学校へ戻る気分にはなれなかったのだろう。


私と加菜子は目を見かわせた話ができるようなら今から会いたいという内容を送ると、すぐに承諾するメッセージが届いた。


《和:30分後に公園で》


正直今和とどんな顔をして会えばいいのかわからない。


けれど詮索の糸が途切れるまでは続けるつもりでいた。


私たちは時間を確認して図書館を出たのだった。