死体写真

そんな声が聞こえて来て振り向くと、そこには知らない学校の制服を来た女子生徒が立っていた。


女子生徒は長い髪の毛をポニーテールして、ジッと祭壇を睨みつけている。


「それってどういう意味?」


聞くと少女は一瞬視線をこちらへ向けて「アコちゃんが自殺するほどの悩みを抱えてたとは思えない」と、答えた。


それは私も同意見だった。


全く悩みのない人間はいないと思うけれど、アコがそこまで追い詰められているようには思えなかった。


「だとしたら、今回のことはどうしてだと思う?」


ふと思いついてそう尋ねると、少女は祭壇から床へと視線を落とした。


「呪いのメール」


小さな声でそう呟いた気がして「え?」と、聞き直す。


しかし少女は「なんでもない」と早口で答え、背を向けて斎場から出ていってしまったのだった。