死体写真

「え?」


そう言われてすぐに思い浮かんでくるのは今朝の出来事だ。


せっかく忘れていたのに、リアルに作られた死体写真を思い出してしまう。


あれがまたアコのアドレスに届いたというのだ。


「落ち着いてアコ。それ本当なの?」


『本当だよ! 朝に届いたのと同じ写真だよ!』


「たちの悪いイタズラだね。また削除したほうがいいよ」


『でも、それでいいのかな?』


「どういうこと?」


『削除してもまた送られてくるかも!』


それはそうかもしれない。


相手は何度もフリーアドレスを取得して、何度も同じ相手に嫌がらせをしている。


そう考えると、隣町での自殺の噂も納得できるものがあった。


数時間おきに自分が死体になった写真を送りつけられるのだ。


大人だって気分が滅入ってきてしまうだろう。


「大丈夫だよアコ。噂はただの噂なんだから。もしかしたら、あの噂を聞いたやつが面白半分でやってるのかも」