死体写真

☆☆☆

家に戻ってからも裕之の唇の感触を忘れることができず、私はベッドに飛び込むようにして横になった。


うつ伏せに寝てクッションに顔を埋める。


思い出しただけで全身から火が出そうだ。


この前から私も裕之も意識している。


今よりも先の関係へ。


そしてそれはきっとそう遠くない未来に訪れるだろう。


「どうしよう……」


流れに身を任せてもいいはずだけれど、いざその時が近づいているとなると気になって仕方がない。


自分にできることなんて、少しダイエットをしておくとか、念入りに体を清めておくことくらいなのに。


幸せの余韻に浸っていたとき、テーブルに置いていたスマホが震えて体を起こした。


もしかして裕之からだろうかと期待したが、相手はアコからの電話だった。


「もしもし?」


アコと和のことが話題に上がっていたこともあり、少し期待するつもりで電話にでたのだけれど、その声は切羽詰まったものだった。


『結どうしよう! あの写真がまた届いたの!』