「私が自殺? 絶対にないから」


苦笑いを浮かべて答える。


自殺する子たちがどんな生活をしていて、どんな苦労を持っていたのかわからない。


だけど少なくとも私はそこまで追い詰められた生活を送ってはいなかった。


「そう、それならいいんだけど」


母親はそれだけ言うと再びテレビへ視線を戻した。


ニュースは先日起こった海外での大規模地震について語っていて、もう隣町の自殺問題は過去のものになっていたのだった。