「そっか」


和はほとんど関心がなさそうにしていたけれど、加菜子にはなにがあったのか聞いてきていたようだ。


そしてアコに送られてきたメールのことを知って、怒っていたと言う。


「ああいうメールが隣街で流行ってたってことだよね?」


「そうだね」


私の質問に加菜子は頷く。


自分が自殺している写真が送られてくる。


そして送り主に返信することはできず、特定も難しい。


そうなると、気にしすぎてしまう子もでてきそうだ。


本当に自分はこんな風に死ぬのかも知れないと思い悩んで、そして自殺してしまう。


全くありえない話ではないと思う。


特に高校生とか中学生くらいの多感な時期では、人間不信になったり鬱っぽくなってしまう子もいただろう。


「ふたりとも」


声をかけられて振り向くと随分と顔色のよくなったアコが立っていた。


少し照れくさそうにはにかんでいる。


「今日は朝から騒いじゃってごめんね。いきなりあんなメールが届いてちょっとパニックになっちゃって」