午後になるとアコの顔色は元に戻っていたけれど、やはりいつもの元気さはなかった。


あんな写真を見てしまったのだから仕方のないことだけれど、犯人を許せない気持ちがふつふつと湧いてくる。


人に嫌がらせをして楽しんでいるヤツがいると思うと腹が立つ。


「結、さっきから怖い顔してるけど大丈夫?」


休憩時間中、雑談をしていた加菜子が心配そうにそう言ってきた。


「え、あ、ごめん」


慌てて笑顔を作るけれど、どうもうまくいかない。


それもこれも、あの写真が脳裏にこびりついてしまっているせいだった。


一瞬見ただけの写真だったけれど、白目をむいて口をあけている少女の写真は衝撃的だった。


手足はあらぬ方向へむいていたし、地面には大量の血が流れていた。


あれは見方によってはどこか高い場所から落ちて死んだように見える。


「和も心配してたよ、アコのこと」