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この日もいつもどおり2年A組に登校してくるとアコが青ざめた表情で席に座り、うつむいていた。


「今日のアコどうしたの?」


荷物を置いてから加菜子にそっと声をかける。


加菜子は困ったように首をかしげて「私も何度も声をかけてるんだけど、全然反応してくれないの」と、つぶやく。


アコへ視線を向けると、相変わらず1人で座っていていつもの元気さはない。


風邪でもひいて体調が悪いのだろうかと思ったが、それなら素直に学校を休めばいいだけだ。


あんなに青ざめた顔をしてまで来る必要はない。


ということは、体調不良以外になにか原因があるはずだ。


そう思っていたとき裕之が教室に入ってきた。


視線がぶつかり、互いにほほえみ合う。


「相変わらずラブラブだねぇ。羨ましい」


加菜子がうっとりするような目で私を見つめる。


「そんなんじゃないよ」