「ネロリナが消えただと!?」 「申し訳ありません…っ。一瞬、目を離した隙にいなくなってしまって…」 父上の仕事を見てみたいと思い、兄上と共に執務室に来ていた。 そこへ騎士が勢いよく扉を開け放って入ってきた。 騎士が言うには、メイドに呼ばれて少し話をしていたが ほんの一分ほどのことで、次にネロリナの方へ振り向いた時にはいなくなっていたという。 「っ…、すぐに捜索隊を組むのだっ。魔術師も入れて、捜索に全精力を注げっ」 「はいっ」