兄上もネロリナのそばを離れようとしない。

「可愛いなぁ…」

そんなことをずっと呟いている。

「二人とも、大切なお姫様を守ってあげてね」

「はいっ」

「もちろんですっ」

家族でネロリナの姿を飽きることなく見つめていた。

ーー三年後、俺たちの大切な姫は、天使は…、忽然と姿を消した。