「お嬢様には頭が下がります。緻密な計画もさることながら、それを実行に移して成功させてしまうのですから。なにより、精神力と忍耐力はだれもかなわないはずです」
「いやだわ、カルラ。そんなに褒めてくれても何も奢らないわよ」
「あらま。今日、街のスイーツのお店でケーキが半額なのに……」
「ほんとうに?それは行かなきゃ。わかったわよ。何でも好きなのを奢らせていただきます。ただし、五個までよ」
「やったぁ!さすがはお嬢様。太っ腹ですね。では、そうと決まれば落ち着いて食べることが出来ます」
「現金ね、カルラは」

 思わず笑ってしまった。