浮気性の公爵に「外見も内面も最悪」と離縁されましたが、隣国の王太子は見染めてくれたようです~自由気まま少々スリリングな生活を満喫中です~

「じゃあ、行ってくる。カルラとゆっくり(いち)をまわってくるから、二人もゆーっくり、ゆーっくり読書に精をだしてくれ」
「お嬢様、がんばってくださいね」

 アニバルはカルラの手を取り、仲良く出て行ってしまった。

 アニバルの「ゆーっくり」という強調もわからないけれど、カルラの「がんばってくださいね」の意味もわからない。

 読書をがんばるって……。

 読書は、がんばるものなの?精をだすものなの?

 楽しむものだと思うんだけれど。