「う……ううん……。クミ?クミだって?あの不細工で最低最悪の性格のクミ?」
そのとき、うめきながら元夫が起き上った。
「うるさいわね」
「うるさいっ」
わたしが一喝するよりもはやく、アレックスがわたしから離れて元夫に近づいた。それから、そのボロボロヨレヨレの汚れまくっているシャツの襟をつかんでひっぱった。
「ああ、そうだよ。彼女は、世界一素敵なレディのクミだ。元夫であるきみに伝えたかったんだ。彼女と離縁してくれてありがとうってね。彼女に手をつけず、蔑ろにしてくれてありがとう。ついでに、ほんとうの彼女を知ろうとしなかったことも礼を言うよ。すべて、くそったれのきみのお蔭だ。愚かきわまりないきみのお蔭で、ぼくは彼女を得ることが出来る。心から感謝するよ」
「え?おまえ、いったいだれなんだ?」
そのとき、うめきながら元夫が起き上った。
「うるさいわね」
「うるさいっ」
わたしが一喝するよりもはやく、アレックスがわたしから離れて元夫に近づいた。それから、そのボロボロヨレヨレの汚れまくっているシャツの襟をつかんでひっぱった。
「ああ、そうだよ。彼女は、世界一素敵なレディのクミだ。元夫であるきみに伝えたかったんだ。彼女と離縁してくれてありがとうってね。彼女に手をつけず、蔑ろにしてくれてありがとう。ついでに、ほんとうの彼女を知ろうとしなかったことも礼を言うよ。すべて、くそったれのきみのお蔭だ。愚かきわまりないきみのお蔭で、ぼくは彼女を得ることが出来る。心から感謝するよ」
「え?おまえ、いったいだれなんだ?」

