「二人は、アレックスの熱烈なファンでね。正確には、アレックスのペンネームナタリア・イグレシアスの著書「白ユリの楽士」のファンだ。二人は彼の筆の遅さにかなりイライラしている、というわけだ。だから、連れ戻して王宮のアレックス自身の部屋に閉じ込め、強制的に原稿のチェックも含めて書かせようというわけだ」
「ああ、そうそう。隠れ家にお忘れになっていた原稿は、ちゃんと回収して鍵付きの木箱に保管しています」
アニバルの説明に、ベレー帽の男ドロテオがおずおずと付け足した。
「なんてこと。隔離して強制的に書かせるなんて、最悪だわ」
ゾッとしてしまった。
「ああ、そうそう。隠れ家にお忘れになっていた原稿は、ちゃんと回収して鍵付きの木箱に保管しています」
アニバルの説明に、ベレー帽の男ドロテオがおずおずと付け足した。
「なんてこと。隔離して強制的に書かせるなんて、最悪だわ」
ゾッとしてしまった。

