「おいおい、アレックス。呑気なことを言うなよ。冷静に受け止められるだけでもショックなのに、おれたち以上におれたちのことを知っているみたいだからな。残念でならないよ」
「じゃあ、ロボも?王家に仕える魔獣、なのね?」
「だから、魔獣じゃないと申しておるだろうがっ!」
「わたしにとったら、魔獣でも魔獣じゃなくっても同じなの。それに、魔獣ってクールでしょう?だから、魔獣の方がいいの」
「ああああああ?なんだその理不尽なまでの小理屈は」
「まぁまぁ、ロボ。いいじゃないか。クミ、きみの言う通りだよ。彼は、ぼくと契約を交わしている。だから、ぼく以外の人間(ひと)の命令には従わないはずなのに」
「ほら、それも小説の中でだったらあるあるでしょう?契約している(あるじ)が好きな相手には、懐くとか素直に言うことをきくとか」

 そういうパターンもやたらと多いのよね。