「コケッコ」
「コケッコケッ!」
「コケコケコケッ」

 わが家のニワトリたちは、突然現れたデカ物に対して、控えめに言っても怒り狂っているみたい。

「お嬢様っ!またですかっ」

 そして、カユラも怒り狂い始めた。

「またこんなものを拾ってきて。こんな大きなもの、家に入りませんよ。庭にだって置けません。それに、食費だってバカになりません。こんなの、キラキラしすぎて目がチカチカします」
「カユラ、ちょっと待って……」
「待てません。お嬢様は、いつだってそうです。だれが面倒をみるのです?それでなくっても、うちはすでにたくさんの家畜がいるのです。卵やミルクや労働を提供してくれるのならまだしも、それは何の役にも立たないでしょう?」

 カユラは、腰に手を当て頭ごなしに叱ってくる。まぁこういうことは、しょっちゅうなんだけどね。

 だけど、今日は叱られてばかりはいられない。