さっさと話題をかえた。同時に、彼に座るよう合図を送った。

 本心を悟られたくなかったから。

「キュー」

 肩上で、ロボが鳴いた。モフモフがわたしの頬をやさしく撫でる。

 もしかして、慰めてくれているの?もしかして、わたしの心が読めるの?

 そんな訳はないのに、そんなファンタジックなことを想像してしまう。

「大丈夫よ、ロボ。ほら、あなたにも」

 ごまかす為に、胸元の小説をローテーブルの上に置いてからお皿上のプレーンクッキーをつまみ、彼にあたえた。

「キュキュッ」

 プレーンクッキーは、すぐに消えた。

 そうして、いよいよおたがいの小説を披露するときがきた。